チャップリンは1889年4月16日イギリスに生まれた。「世界の喜劇王」と呼ばれたチャップリンの幼少期は不幸なものだった。1歳で両親が離婚し、父はアルコール中毒で死去、母は精神的病で施設に収容、自身も孤児院を渡り歩いた。家計のために舞台に立っていた彼は次第にその才能が認められ、20代の頃には世界的なスターになっていた。
ドタバタ映画が主流のコメディに、悲しみや風刺を取り入れた斬新な映画は、彼の「放浪者であり紳士」というそのスタイルに象徴されている。「1人殺せば悪党で、100万人殺せば英雄だ」といった強烈な風刺はアメリカ政府から入国拒否をうける程であったが、その20年後にアカデミー賞受賞というかたちでアメリカを再訪し、世界に喜劇王としての大きな記憶を残した。
