アンデルセンは1805年4月2日、貧しい靴屋の子として生まれる。若き日にオペラ歌手を夢見て、歌や劇作を創作するも、認められずに挫折。30歳あたりから書き始めた童話や物語が評価され、『裸の王様』、『みにくいアヒルの子』、『人魚姫』、『マッチ売りの少女』などをはじめ、現在では世界的な童話作家として親しまれている。自伝の冒頭は「わたしの生涯は、波瀾に富んだ幸福な、一篇の美しいメルヘンである」という言葉で始まるが、自身は貧困や家庭環境などで悩み多き人生だったと言われる。また、過度の心配性でもあり、眠っている間に死んでいると勘違いされるのを恐れて、枕元に「死んでません」とメモ書きを残して眠るほどであった。
